欲情プール
それが慧剛の欲情を一層刺激して、
こんなにも求めて止まない私達に…
愛が無いなんて誰が思うだろうか。

なのに奈落に突き落とされる。



「茉歩っ…
なぁ茉歩、聞いてくれっ…!

俺は1人の女の為に、全てを捨てたくなってる!
けどそんな事、許されると思うかっ?」


思い詰めたように吐き出されたそれは…

別れた彼女さんとやり直すために、会社も私との関係も切り捨てたいって事!?


嫌…

そんなの嫌!
離れたくない!!

だけど…


「慧剛の人生だよ?
許されるとか許されないとか、そんなの関係ないんじゃないかな」

慧剛が幸せなら…それでいい。


そんな私を意味深に見つめて…

「それでも茉歩は、側に居てくれるか?」


残酷な事を言うんだね。

やり直した2人を側で見てるなんて、辛過ぎる…!
なのに切り捨てられるよりマシだなんて…



「私は相棒なんでしょ?。
慧剛がどんな道を選んでも、サポートしてあげる」

そう応えると、
苦笑いが返ってきた。


いいよ、慧剛。
私はその人生の秘書になって、それに徹する。



そう思ってるのに…

なんでこんなに苦しいの…?


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