欲情プール
だけど家に帰れば…

辛辣な現実が突き刺さる。



今日も、まだ帰って来てないか…


彼女の側に寄り添ってるんだろうけど。
…いいの?

そんなんじゃ逆効果で、ますます離婚する気が失せちゃうよ?


もう知らない…!



とにかく私は、それどころじゃないし。

大崎不動産の全業務内容や役員・従業員・取引先を把握したり、専務のスケジュールを管理したり…
仕事に慣れるまで、覚える事は山積み。


でも今は…
それくらい頭の中が忙しい方が、救われるのかもしれない。

それに。


尽く居場所を失ってた私は…
専務のおかげで、仕事という居場所を取り戻せて。

少し、落ち着けた気がする。



ー「良かったら、
俺の所に来ませんか?」ー

ふと、思い出して…
まるでナンパみたいだと、思わず笑った。


だけど。

どんどん沈んでた私を、闇から拾ってくれた専務には…
精一杯、仕事で返したい。

さっそく私は、持ち帰った資料を広げて読み漁った。


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