欲情プール
「茉歩それ、詳しく話してくれ」


「はい。このツールなんですけど…
操作性に優れてて、ものすごく使い易いのが1番の利点で、まずは…」

と、一通り説明を流すと。


「なるほど、な。

それなら労働力もコスト削減出来て、常務の指摘してた問題点もクリア出来るな…」


常務の指摘…

実は。
誰も専務に不満を持ってなさそうとは思ったものの、常務は例外だ。

それもそのはず。
常務は元々創業以来の専務で。
社長と一緒に会社を築き上げて来て、時期社長とまで思われて来た人らしいのに…

いきなり社長の息子に役職を奪われ、常務に降格させられたとなれば。
その息子、大崎専務を快く思わないのも無理はない。


だからこそ。
その常務からの問題点をクリア出来るなら、私も嬉しい。



「でかした茉歩!
こんな凄いツール、よく制作したな!」


「その制作プロジェクトに、全てを掛けてましたから」


おかげで家庭の崩壊を招いてしまったけど…


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