欲情プール
とにかく。

出て来た時に鉢合わせたら気まずい。
誰も居ないと思って裸だったりしたら尚更…

そう思って急ぎながらも、
視界に入った専務のデスクに気を奪われる。


いつも綺麗に整理されてるそのデスクは、資料や書類で乱れてて…


…これは!

つい覗いて、目にした状況に唖然とする。


だけどその時、浴室から扉の音がして。
慌ててその場を後にした。




結局、プライベートの予定は来週だったから良かったものの…
当然その追究は、翌日へ持ち越す事に。






「んっ?…どうした?」


朝の伝達後。
早々と仕事に取り掛かった専務は、意味深な視線を投げ続けてる私に気付くと。

2度見で軽く驚いて、でもすぐに優しい眼差しで問い掛けて来た。



「専務。
忙しい時に申し訳ないんですが…
私の相談に乗ってもらえますか?」


「もちろん…
どうした?
旦那と何かあったのか?」


もうっ、今から怒ろうとしてるのに。
しかもプレゼン前日の追い込みで、それどころじゃない筈なのに…

そんな心配そうに、優しくしないでよ…!


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