欲情プール
「そうだけど…!

もう少し、時間をちょうだい?
今はそれが、1番の傷薬なの…」


「っ…

…解ったよ。
それで茉歩の傷が癒えるなら、いくらでも待つ。

他にもっ、俺に出来る事があったら何でも言ってくれよなっ?
俺、茉歩の心を取り戻す為なら、何でもするから…」


「聡…

うん、ありがとう…」



大丈夫。

そのうち許せない怒りも薄れて…
聡の優しさに絆されて…


きっと時間が解決してくれる。











なのに…

許せない気持ちは、時間と共に募っていく一方だった。


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