欲情プール


お互い貪るように唇を絡めて、舌を絡めて…
次第にそれは、身体へと侵食を進める。


肌に掛かる熱い吐息、そこを伝う唇…
艶かしい濡れ跡を残して、蠢めく舌。

息も出来ないくらいの快感に襲われて…


「っ…、すごい、感度だな…」

蜜に触れた専務が、驚きを洩らすほど。



だけど、自分でも驚いてる。

今までこんなに感じた事なんて無かったし…
ベッドでもクールだった私は、こんなに欲する事もなかったのに。


どうして…?

専務が上手いのはもちろんだけど…


アルコールの所為?
それとも、いけない行為だから?

過ちを犯す不安から、吊り橋効果が働いてるの…?



だけどとにかく、
この体温が欲しくて堪らない…!

身体の奥まで、もっともっと…




「っっ…!専務っ…!」

突き刺さる熱に…
声を上げて、その身体にしがみつくと。


「慧剛(けいご)」

そう呼べとでも言うように指示されて。


「っ…、ああっ…!!……慧剛っ!」

名前を口にした途端、愛しさが溢れ出す。




慧剛の体温は、その熱は…

私の身体をトロトロに溶かして。
心まで浸食する様に、じりじりと焦がしていった。





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