サイドシー
タイトル未編集
ある日、僕は、病院から帰ろうとした時に、その御見舞いに、やってくる男に声を掛けられた。
「あなたに話したい事があるんですが…」
「僕にですか?僕は、まだ医学的な事には未熟でして…」
「どうしても、あなたに聞いてほしいんです」
「……わかりました」
僕は、男と、また病院に戻り部屋で席に着いた。
僕は、言った。
「さっきも言いましたが、私は、まだ研修生でして」
男は言う。
「しんじられるからですよ」
「え、何て言われました?すいません、聞こえなくて」
「いえ、何でもありません」
「あなたは、私が御見舞いに行くあの女性について、どこまで知っていますか?」
「あまり状態は思わしくないことと、院長が診察しているということ。それと、看護師が話していましたが、彼女、なんでも資産家らしいですね」
「……大体は、あってますね」
「あなたは、彼女の何なんですか?どうして頻繁に御見舞いを」
「好都合だからですよ」
男は、笑った。