蒼の王様、紅の盗賊
〜3〜
「────さて、ここからどうするかだな」
ガシャンッ....ガシャンと擦れるような金属音を響かせながら
衛兵の姿をした男が一人、城の中へと続く道を歩いていた。
「城の中に入ったはいいが....全然道が分かんねぇ。
しかもこの仮面、前見にくいし。アーッ!もう邪魔だ、これ!」
その衛兵の姿をした男は、辺りをあっちに行ったりこっちに行ったりしてから
困ったように、仮面の上から額の辺りを掻く。
そして仮面を被った頭を、うざったそうに振って仮面に手を掛けた。
「.....誰も居ねぇみたいだし、取っちまっていいか!」
男は、辺りを確認するようにぐるりと見回すと
仮面に掛けたその手をゆっくり上へと持ち上げた。
────カシャンッ。
男が仮面を脱ぎ捨てると、乾いた金属音が小さく響いた。
「あー....ようやくこれで落ち着くぜ」
仮面を脱ぎ捨てた。
そして着ていた少しぶかぶかの甲冑も脱ぎ捨てて、男は一気に身軽になった。
その下にあったのは、この国を護る立派な衛兵の姿.....ではなかった。
仮面のその下にあったのは、紅と茶色が交ざり合ったような一つに括った長い髪に琥珀のような瞳。
そんな姿をした....盗賊だった。
「───さぁて....アスラが居るのは、確か地下牢だったよな」
「────さて、ここからどうするかだな」
ガシャンッ....ガシャンと擦れるような金属音を響かせながら
衛兵の姿をした男が一人、城の中へと続く道を歩いていた。
「城の中に入ったはいいが....全然道が分かんねぇ。
しかもこの仮面、前見にくいし。アーッ!もう邪魔だ、これ!」
その衛兵の姿をした男は、辺りをあっちに行ったりこっちに行ったりしてから
困ったように、仮面の上から額の辺りを掻く。
そして仮面を被った頭を、うざったそうに振って仮面に手を掛けた。
「.....誰も居ねぇみたいだし、取っちまっていいか!」
男は、辺りを確認するようにぐるりと見回すと
仮面に掛けたその手をゆっくり上へと持ち上げた。
────カシャンッ。
男が仮面を脱ぎ捨てると、乾いた金属音が小さく響いた。
「あー....ようやくこれで落ち着くぜ」
仮面を脱ぎ捨てた。
そして着ていた少しぶかぶかの甲冑も脱ぎ捨てて、男は一気に身軽になった。
その下にあったのは、この国を護る立派な衛兵の姿.....ではなかった。
仮面のその下にあったのは、紅と茶色が交ざり合ったような一つに括った長い髪に琥珀のような瞳。
そんな姿をした....盗賊だった。
「───さぁて....アスラが居るのは、確か地下牢だったよな」