隣のマキオ
お隣さんは。
無事に荷物が入り、陶子は、ボチボチとダンボール箱を開け始めた。

まず、キッチンで、食器を棚に収めてゆく。

コーヒーカップも皿もまだ数は、少ないけれど、少しずつ好きなものを買い揃えていこうと思っていた。

そのあと、リビングで洋服をざっと広げて、クローゼットに収納してゆく。

「あ、と。パジャマは、どこだっけ?」

部屋着や下着を入れたダンボールを探したが、どこにも見当たらなかった。

陶子は、ひとつひとつダンボールを開けながら、少しずつ不安になってくる。

まさか、まさかね?

ドキドキしながら、最後の箱を開けたとき、ピンポーンとインターフォンが鳴った。
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