ハピネスダイエット!~ダイエットしてあなたを振り向かせる!~





 私は当時のことを思い出し、目を瞑っていた。


「優奈っ。寝てるの?」
「わ、春ちゃん。ごめん」


 春ちゃんが座りこんで、机の上に顎を乗せ、顔を覗き込んで話しかけてきていた。目を開けて、返事をすると、手を振って起きていることを示す。


「優奈、今日は部活なんだけど来る?」


 春ちゃんは合唱部だ。帰宅部の私は時々助っ人で合唱部の手伝いに入っていることもあるため、春ちゃんの部活の面子とは顔馴染みである。

 朝からの一連のことで気分が滅入っている私は苦笑して首を横に振る。


「ううん、今日はパス」
「オッケー。昼ごはんは学食行くでしょ?」


 立ち上がった春ちゃんに尋ねられ、横をちらっと見やる。突っ伏して寝ている戸津がいる。
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