ハピネスダイエット!~ダイエットしてあなたを振り向かせる!~
第3話 間違っている!
 翌朝、と言っても、三時間後の午前五時。スマホのアラームが部屋に鳴り響く。ほとんど眠れなかったその頭で、ぼんやりと宙を見つめた。

 正直言ってまだ眠い。遅く寝たし、更にいつもより三十分も早く起きている。全然寝た気がしない。

 横になっていると、そのまま瞼がゆっくりと閉じていくのがわかる。

 ああ、ダメだ。起きないと。

 心の中でそう呟くと、息を吸い込んで、気合いで目を見開き、上体を起こした。そしてそのままベッドに座りこみ、顔をぱんと一度叩く。

 眠気からくる胸の気持ち悪さを覚えながら、私はすっくと立ち上がる。一瞬目の前が暗くなりふらつくも、すぐさまベッドの足もとに置いてあるタンスを漁った。中からTシャツとジャージのズボンを取り出すと、それに履き変える。

 これから毎朝三十分間、それから放課後の一時間は運動の時間に当てることにした。寝る前に考えたプランを思い出す。朝の時間は、十五分の筋トレと、十五分の縄跳びだ。放課後の一時間はひたすら走ることにする。
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