ハピネスダイエット!~ダイエットしてあなたを振り向かせる!~
「何言って……」

「今のお前、鏡で見たか? 凄い不細工!」


 食べかけのスプーンに乗せていたゼリーが、机の上に落ちた。


「あっ……」


 ティッシュ、出さないと。

 戸津の言葉に反応することもなく、私は胸ポケットからティッシュを取り出す。それから一枚引っ張り出すと、失敗して途中で破けた。


「あ」


 破れちゃった、と呟き、もう一度ポケットティッシュからペーパーを抜き取る。そしてそれで落ちたゼリーを拭った。

 ゼリーを覆っている液体が、ティッシュにじわりと染み込む。


「ゆ、優奈?」
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