興味があるなら恋をしよう−Ⅰ−
藍原…。
わざわざ…こんな返し方をして…。
会えるかどうか、に、賭けたって事か。
会えたらどうなるというんだ?………すれ違ったら?

何もはっきり具体的な事は書かれていない。
このニュアンスはどう取ればいい?

藍原の気持ちも、何一つ書かれていない。
どう感じ取れという事なんだ。

都合よく、俺に勝手に奪えというのか?

…もう。肝心な事が…何一つ無い。
はぁ。
藍原らしいといえば、そうなんだけどな。

勘違いして動いたら、俺って馬鹿を見るって事になるんだぞ?

…いい加減、きっちり確認して見るか。
でも、そうはして欲しくないから、これなんだよな。

近くて…遠いなぁ。

賭けって言われてもなぁ。結果どうなっても、責任は俺?俺が負うのか?
はぁ…。狡いじゃないか。

もう少し確かな確証がないもんかな。

…。

気持ちくらい書いておけっつうの。はぁ。

書いたのはいつなんだ。一体、どのタイミングで入れた手紙なのか。
俺のメモには直ぐ気が付いたのか?気が付いたのはかなり遅かったのか。
この手紙はメモを見て直ぐ入れた物なのか。
…間を空けたモノなのか。
俺がこの手紙に気が付いたのは、入れられて直ぐだ。

俺が藍原のドアポストにメモを入れてから一月以上は経っている。
藍原…メモにはいつ気が付いたんだ…。
この気持ちに今も変わりはないのか?
俺はどうしたらいい。
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