8歳上のパパ【長期更新停止中】


あたしは、大きく息を吸い、ぎゅっと目をつぶる。


梨花子の言う通りだ。


家族に、なる。

あたしは、この前そう決めた。


でも、口ではそう言っていても、結局きちんとケジメをつけていない。


いつまでもウジウジしてたって、何も前に進めないんだ。




そう思ったら、心に留まっていたモヤモヤが薄くなっていく。


「……分かったよ、梨花子のお節介」


あたしはそう呟くと、賑やかなスペースへと、足を進めた。

梨花子も笑顔でそれに続く。


軽くなった気持ちの分だけ、足取りも軽やかになっていた。




でも……。

この選択が、その後のあたしの行く道を、大きく変えることになったんだ――……。
















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