8歳上のパパ【長期更新停止中】



その時、開いたままの玄関から入り込む冷たい空気が、スウェット姿のあたしの身体を震わせた。


それに気が付いた彼が、そっとドアを閉める。




「……今日、もしかしたら雪が降るかもしれない」


そう言いながら、あたしを見つめる。


その表情がなんだか優しくて、パチッと目が合ったとたん、慌てて逸らしてしまった。


自分でもよく分からないけど、なぜかそのまま顔を上げることができない。



「ゆ、雪って……。
天気予報は晴れって言ってましたけど」




――きっと昨日のせいだ。

ううん、昨日だけじゃない。


毎晩、二人があんなことしてるから。


だからだよ……。

だから、意識しちゃっただけ。








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