8歳上のパパ【長期更新停止中】
「ただいま」
ポカンとするあたしを見て、彼はフッと笑う。
こんな時間に会うのは、久しぶり。
ここ数日、残業や接待で遅くなることが多かったから。
最近は、社長のくせにママの方が帰りが早くて、だいたい二人きりの夕食が続いていた。
だから、鍵を開ける音を聞いて、絶対にママだと思ったのに……。
ドキドキが、加速していく。
じっとしたままのあたしを見て彼は言う。
「ん?美未ちゃん、どうした?」
「――えっ?!いやっ……何でもないです」
嘘。
何でもなくなんてない。
だって今、心臓がバクバクしてる。