8歳上のパパ【長期更新停止中】
高速に動く鼓動に気付かない振りをしながら、あたしは言う。
「大丈夫、一人で行けます。
そんなに遠くないし、もう子どもじゃないから」
――……そう。
子どもじゃない。
子ども扱い、してほしくない……。
――‘否定しといたよ。愛<娘>弁当だって’
あの時の彼の言葉が蘇ってくるような気がした。
彼が心配してくれるのは、あたしが<娘>だから。
今まで、何度も言い聞かせてきたことなのに、改めてそう思うと、胸がズキッと痛む。