8歳上のパパ【長期更新停止中】
いつも同じ。
彼の優しさに期待しても、結局『娘』という壁にぶち当たる。
どんなに想ったって、何も変わらないのに……。
それでも繰り返してしまうのは、きっと……。
きっと――……。
「…………だろ」
「――え?」
少し不機嫌そうな彼の声に、あたしは顔を上げた。
あたしを見つめる彼は、やっぱり不機嫌そうで。
だけど、とても真剣な瞳をしていた。
そして言うんだ。
「子どもじゃなくて、女の人だろ?」
「……っ」
そのまま、彼はあたしの手を握り、玄関を出た。