8歳上のパパ【長期更新停止中】
ただ……、どこか違う。
一年前とは、何かが違うんだ。
だけど、気付かないフリをする。
あたしは、きっとすごくズルい。
そんなあたしに、一志は、ポケットから取り出した手袋をはめながら微笑む。
「少し歩こっか。久しぶりだし、場所決めるよりも美未とゆっくり話したい」
「うん……そうだね」
あたしたちは、待ち合わせした広場を出て、寒そうな裸の木々が並ぶ真っ直ぐな道を歩き始めた。