8歳上のパパ【長期更新停止中】
肩を並べて歩くあたしたちは、どこからどう見ても恋人同士だと思う。
「一志、大学どこ決まったの?」
「S大」
「嘘?!一緒!!」
「マジで?」
そんなふうに。
他愛もない会話をしながらゆっくりと進む。
その時、前からふざけ合いながら走ってきた子どものひとりが、あたしにぶつかった。
「きゃっ!」
「美未っ!!」
勢いがあったため、よろけてしまったあたしを一志が素早く支える。
……一気に近づく距離。
「「っごめん!!」」
「すみません」
慌てて離れるあたしたちと、困ったように謝る子どもの声が重なった。