8歳上のパパ【長期更新停止中】


――それから5分くらいして、彼は新聞を読み終わったらしく、椅子からスッと立ち上がった。


そのまま、あたしが座るソファーのそばまで来て、今度はテレビのスイッチを入れる。


相変わらず、無言のまま画面を見つめる彼を見ていると、なんだかこっちの調子まで狂ってしまう。



……ダメだ。

こんな空気、もう耐えられない!!


ぎゅっと唇を噛み締めて。

彼に気付かれないように、深く息を吸う。



そして、勇気を出してもう一度口を開いた。


気を紛らわすために持っていたケータイをいじる振りをしながら。



「そういえば、ママは?

どこか出かけてるの……?」




すると、ようやく彼の瞳が、ゆっくりとあたしのいる方へ向いた。








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