8歳上のパパ【長期更新停止中】



目の前に置かれたオレンジジュースから視線を逸らすと、あたしは浮かれ気味のママに問いかけた。


「ねぇ、ママ?
今更だけど、今日って何のお祝いなわけ?」


すると、ママは驚いたように「えっ?」と声を上げた。


一方の彼はというと……無表情でよく分からない。


でも、あたしが質問を投げかけたとき、ほんの一瞬だけど、肩がピクリと動いた気がした。


「美未?アンタ本当~に分からないの?

よく考えて、思い当たる節はない?」


ママは怪訝そうにあたしの顔をじぃっと覗き込むように言うけど、さっぱり分からない。


だって、あたしの誕生日は3月の初めだし、ママは6月。彼は……分からないけど、たぶん違うだろうし。死んだパパは10月生まれのはず。


クリスマスは終わったし、あたしが歩いたり喋ったりしたのは確か4月だか5月だかそれくらい。


あとは……ダメだ。


色々ありすぎて頭の中がごちゃごちゃする。








< 204 / 314 >

この作品をシェア

pagetop