8歳上のパパ【長期更新停止中】
「はぁー……」
思わず漏れたため息に、一志はきょとんとした表情を浮かべている。
「なんだよ、そんな大きなため息吐いて?」
「うん……ちょっと。頭に花が咲いたママの顔が浮かんじゃってね」
そんなあたしの発言に一志はあははと声を出して笑った。
一志はいい人だから、日曜日のことを話した時だって、快くいいよって返事をくれた。
でも、ホントに良かったのかな?
「一志、平気?日曜日、バイトとかあったんじゃない?」
「いや、大丈夫。たまたまその日休みだったんだ」
「ならいいけど……」
いいけど……良くない。
正反対の思いが天秤の上で揺れている。
心の中で言葉にできない何かが、押し寄せる波のようにザワザワと音を立てていた。