8歳上のパパ【長期更新停止中】
「あのね、美未!
バイトと言えば新しい出会い!それに限るっっ!」
「…………はぁっ?」
落ち着いた曲が流れた店内に、あたしの間抜けな声が響く。
だって梨花子のヤツ、いったい何を言い出すのかと思ったら。
「……そーんなくだらないこと考えてたわけ?」
「くっくだらないって……!!」
これは、梨花子の癖なのだろう。
彼女は風船に空気を入れる時のように、再び頬をぶぅっと膨らませた。
こういう可愛らしいこと、あたしにはできないなぁ……。
表面では呆れながらも、そんなことをぼんやりと考えてしまう。