8歳上のパパ【長期更新停止中】
18.広がる距離
翌日、もちろんあたしは寝不足だった。
記憶にない時間もあるから、全く寝てない訳じゃないけど、なんとなく体が重い。
それでも今日は月曜日なわけで、会社に行くママたちのために朝食を作りにリビングへ向かう。
「あれ……?」
ドアを開けるとシンとしていた。
いつもなら、ママはもう起きてシャワーを浴びているはず。
でも、浴室からも一切音は聞こえてこない。
「寝坊かな」
ママも昨日飲んでいたし、あり得ない話ではない。
あと10分して起きてこなかったら声掛けてみるかな。
生あくびをしながら、お湯を沸かすためにやかんを取り出す。
その時、テーブルの上に一枚の紙切れが置かれているのが目に入ってきた。
たぶん裏の白い広告か何かをメモ代わりにしたもの。
……なんだろ。
不思議に思い、それを手に取る。
「……はっ?!」
書かれている文字を見た瞬間、あたしは固まった。