8歳上のパパ【長期更新停止中】
ぎくっとして、豆引き回す手を止める。
できれば今は触れて欲しくなかった。
……と言っても無理な話だけど。
普段はもう、ソファーに座って新聞を読んでいる時間だし。
「……それ」
あたしは、視線を前に向けたまま、テーブルの上に置いてあるメモを指差した。
カサッという音がして、彼がそれを読み始めたのが分かる。
どくん、どくん。
耳に届くくらいに大きな鼓動が聞こえた。
でも、そんな緊張も虚しく、数秒後に見せた彼の反応は意外なものだった。
「あぁ、そっか。今日からか」
「……はっ?!」
そっか。って!!
今日からって……!!
「知ってたの?!」
裏返るほどの声を上げながら、バッと勢いよく振り向いた。