8歳上のパパ【長期更新停止中】
それにしても……忘れてたって。
そんな大切なこと忘れないで欲しい。
しかも昨日の今日で、二人きりで2週間過ごすなんて……。
あたし、何か悪いことした?
心の中で訴えながら、カップにお湯を注いでいると、ふいに隣りに人の気配を感じた。
「いい香り」
「ひゃっ!!熱っ!!」
椅子に座っていたと思っていた彼が、いつの間にかそばにいて。
そりゃもう、息がかかりそうな距離にいたから、注いでいた熱湯を指にかけてしまった。
「大丈夫か?!」
それを見た彼は、あたしの手を掴み、慌てて流水に近づける。
心拍数、再上昇……。
「だだだだいじょぶっ!!
そっそれより、ほほ保冷剤っ!!取ってもらっていい?」
自分でも聞き取れないくらいの早口で、冷凍庫を指差した。