8歳上のパパ【長期更新停止中】
すぐに冷やしたおかげで、火傷はそれほどひどくならずに済んだ。
でも、さすがにその状態で火を使うのは良くないと言って、彼は朝食のハムエッグとサラダを作ってくれた。
それがまた、半熟具合がちょうど良くて、なかなか美味しい。
食べながらチラリと彼を見ると、すでにキレイに平らげて、コーヒーに口を付けるところだった。
「やっぱりコーヒーはうまいな。二日酔いが冷めてくよ」
ははっと笑いながら、ゴクゴクと一気に飲み干す。
「よし、ごちそうさまでしたっと」
そう言って、スッキリした表情で椅子から立ち上がると、洗い物を始めた。
「あ、いいよ、あたしやるから!!支度あるでしょ」
「いや、いい。まだ時間あるし。
てか食べ終わった?ついでに洗っとく」
そんな自然な態度の中でも、あたしの指を気遣ってくれていることが伝わってきて、心がポカポカと温かくなる。
すると、何を思ったのか、突然彼の動きが止まった。
「……どうかした?」
疑問に思ったあたしは、その逞しい背中に問いかける。
それと同時に、振り向いてじっとあたしのことを見つめる彼――。
「――あのさ、」
「ん?」
「昨日の、ことだけど……」