8歳上のパパ【長期更新停止中】
優しいと思ったら冷たくなって。
近づいたと思ったら離れてく――……。
――しばらく経った頃、彼が玄関を出て行く音が聞こえた。
リビングに顔を出すこともなく。
いってきますの一言もなく……。
――そしてそれは、翌日になっても、翌々日になっても同じで。
彼はそれから、徹底的にあたしを避けた。
朝あたしが起きる前に家を出て、夜寝静まった頃に帰ってくる。
休日出勤に、会社への泊り込み。
家にいたってほとんど部屋から出てこない。
食事も外で済ませているようだった。
同じ家に住んでいるのに、全く顔を合わせることもない日々。
ママが出張中、2人きりの生活にドキドキしていたあたしがバカみたい……。
後悔してももう遅い。
日に日に広がっていく距離に、あたしはどうすることもできず、ただ時だけが虚しく流れていった。