8歳上のパパ【長期更新停止中】
「分かってたよ、なんとなく。
美未、何か思い詰めてる感じだったし。
それに、あの日……オレたちが再会した時、真剣にチョコレート探してた」
一志はベンチから立ち上がり、もう一度深いため息を吐く。
そしてゆっくりと、あたしの方へと振り返った。
「純一さん、だろ?」
「っ!!」
嘘……。
自分の耳を疑った。
まさか一志の口から、彼の名前が出るとは思ってもなかったから。
「一志……なんで……」
あたしは震える声で問いかける。
すると一志は、小さく、そして少し寂しそうに口を開いた。
「確信したのは、美未の家に行った時。酒のペースが速い彼を心配そうな顔で見てた。それにあの後の美未は様子が変だった。だから、何かあったんだろうなって……」