8歳上のパパ【長期更新停止中】



結局その夜は、ベッドに入ってもなかなか眠ることができなかった。


すべては明日。


揺るがなかったわけじゃない。
途中何度も、やめそうになった。


でも今までずっと負けてきたから。


ママを裏切りたくない。
一志を傷つけたくない。
梨花子に切ない顔をしてほしくない。


そして……彼を。

純一さんを困らせたくない……。


そんな感情に負けてばかりだったから。


いや、違う。

そんな感情でごまかしてきたから、だ。


だけど、今を逃したら、きっと後悔する。



“……頑張れよ”


そう言ってくれた一志の言葉を思い出し、あたしはゆっくりと、目を閉じた。
















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