8歳上のパパ【長期更新停止中】


「……はぁー」


ママの口から、大きなため息が聞こえてきたのは、そのあとすぐだった。


心底呆れた感じが表情からヒシヒシと伝わってくる。


……なんで?

悩んで悩んで悩み抜いて。

ようやく告げた気持ち。


それを「はぁー」って……。

いくらなんでも酷すぎる。

でも、ママの反応はそれだけではなかった。


だって。

驚くことにママは、あたしの手紙をその場で開けて読み始めたんだ。



「えーと何々?純一さんへ。
急にこんなお手紙を書いてすみません。でも最後に自分の気持ちだけは……」


「ちょっ……ママ?!」


驚きのあまり、あたしは慌ててママの手から手紙を取り戻す。


「な、何やって……」

声が震えて、うまく言葉にならない。


ヒドイ。

酷いよ、ママ……!!



「それは、こっちのセリフよ」


「……っ!!」








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