8歳上のパパ【長期更新停止中】
「まぁ、話すと長くなるんだけどねー……」
ママは面倒くさそうに頭をポリポリと掻き出す。
さっきまでの真剣な口調はどこに言ったんだろ。
「ちょ……ちゃんと話してくれないと分からないよ!!」
このままじゃ中途半端すぎて逆に混乱してしまう。
ママは部屋の中の様子とあたしを交互に見ながら、ポツリと呟いた。
「ま、まだお説教も終わらなそうだし、教えてあげるか」
「何それ」
「とりあえず座らない?
ママ立ってるの疲れちゃった」
……ホントにもう。
なんつーマイペースさ。
つい数分前までと同一人物とは思えない。
仕方なく、一旦その場を離れ元来た道を戻ると、あたしたちはエレベーター近くにあった椅子に腰をかけた。
「何か飲む?」
「いい。それより早く話して」
「はいはい……。んーと何から話そうかな」
そして……、ママは再びゆっくりと、言葉を選ぶように話し出したんだ。