8歳上のパパ【長期更新停止中】
予想外の行動に、言葉を失っているあたしを見て、彼はクスリと笑う。
そして。
左手に持っていたお弁当の入った袋を、顔の前に掲げると、小さく口を開いた。
「ありがとな」
「っっ!!」
――パタン。
ドアが閉まってしばらくしても、あたしはその場から動けなかった。
……あんなの、反則だよ。
ほとんど口パクに近い状態で聞こえた「ありがとな」の言葉に、あたしのドキドキは最高潮に達していた。