8歳上のパパ【長期更新停止中】
無言のままお弁当を食べる彼の横で、あたしの不安が高まる。
今日の唐揚げはちょっと固かったかな?とか、
もしかして彼のキライな物を入れてしまったのかな?とか。
ドキドキしながら彼を見つめる。
――ぱくり。
一口運ぶごとに、ごくり、と息をのむ。
半分ほど平らげた時点で、堪らなくなったあたしは恐る恐る口を開いた。
「……どう……ですか?」
「……うん」
その少しの間が、やけに長く感じる。
――ぱくり、……ごくん。
――ぱくり、……ごくん。
それから何度その仕草を繰り返しただろうか。
2段のお弁当箱を空っぽにした彼は、フタをしっかりと閉めた後、ようやくあたしに目を向けた。
「……美未ちゃん……」