8歳上のパパ【長期更新停止中】
「……旨いよ?」
「……へ?」
彼の優しい声が聞こえてきたとたん、これまでの立場が入れ替わる。
今度はあたしがきょとんとする番だ。
「……卵焼き。ふんわりしててすごくおいしい。
それに、味は他のにしっかり付いてるから十分!」
彼はそう言うと、親指を立てて、ニカッと少年のような笑顔を見せた。
それがすごく嬉しくて。
ドキドキして。
キュンとして。
思わず、顔がにやけてしまう。
完全に恋してるって思う瞬間。
あたしは、そんな至福の一時に、ただただ舞い上がっていた。