8歳上のパパ【長期更新停止中】




「……旨いよ?」

「……へ?」


彼の優しい声が聞こえてきたとたん、これまでの立場が入れ替わる。

今度はあたしがきょとんとする番だ。



「……卵焼き。ふんわりしててすごくおいしい。
それに、味は他のにしっかり付いてるから十分!」


彼はそう言うと、親指を立てて、ニカッと少年のような笑顔を見せた。


それがすごく嬉しくて。

ドキドキして。

キュンとして。


思わず、顔がにやけてしまう。


完全に恋してるって思う瞬間。


あたしは、そんな至福の一時に、ただただ舞い上がっていた。








< 60 / 314 >

この作品をシェア

pagetop