8歳上のパパ【長期更新停止中】
「え……っと、ごめん。
オレ、なんか気に障ること言った?」
あたしは、静かに首を振った。
「いいえ、そんなことないです。
ただ、よく考えると、朝御飯に加えてお弁当まで作るのがやっぱり面倒くさくなっちゃって。
あたし、飽きっぽいんですよ」
悲鳴を上げている心を隠すように、無理やり笑顔を作った。
「美未ちゃ……」
「じゃあ、失礼します」
何か言おうとする彼を遮り、足早に弁当屋のワゴンへと戻る。
背中に彼の視線を感じたけれど、絶対に振り向かなかった。
振り向いたら、押さえていた涙を見られてしまう気がしたから。