春に咲く柚
清潔感のある白い肌。


柚先輩が、そこには居た。


普段は一つ上の歳とは思えない程大人びて見える柚先輩。


けれど、今目の前で眠る先輩は、何処か幼くも見える、あどけない表情をしていた。


(柚先輩の寝顔、可愛い)


何て思いながら、私はついつい笑みを零す。


音を立てないように隣の椅子に座り、柚先輩を再び見遣る。
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