春に咲く柚
「頼む! 交換してくれ!!」


と飛び付いてきた。


無論、断る理由もない。


「ん、いいよ。……その代わり、一つ頼まれてくんね?」


俺の言葉に首を傾げ、そして頷いた尚人。


そのまま続ける。


「薄い藤色と白のストライプ柄のリボン探し、手伝ってよ」
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