夢を忘れた眠り姫
続いて『ところでそろそろ会いたいんだけど』という内容を読み『そうだよね』と一人頷く。
基本はメールのやり取りで良いけど、やはり月に数回は定期的に顔を合わせて欲しいとお願いされていたのに、なんやかんやで前回の面会から一月半ほど経ってしまったから。
なんせ怒濤のスケジュールだったからな…。
しかしその事情は彼も把握しているので、咎めるような感じは見受けられない。
『それでは今週の土曜日、13時に事務所にお伺いしてよろしいでしょうか?』とメールした。
『了解』
すぐさま簡潔なレスポンスが届き、それを確認した所でケータイの画面を待ち受けに戻してバッグに仕舞う。
「さて、午後も頑張りますか」
自分自身にそう活を入れてから、庶務課へと向かうべくロッカールームを出た。
「私、今度の土曜日お出かけしますので」
無事に仕事を終えて帰宅し、夕飯を食している時に、遅れてリビングに入って来た貴志さんにさっそく報告した。
「なのでお昼から夕方にかけて姿を見かけないと思いますが、気にしないで下さいね」
「そうなんだ。お友達と?」
「あ、いえ。え~っと…」
「あ、ゴメン。無理して答えなくて良いよ」
言い淀んだ私を見て貴志さんは急いで言葉を繋いだ。
「余計な詮索はしない約束だったもんな。分かった。行ってらっしゃい」
「はい…」
基本はメールのやり取りで良いけど、やはり月に数回は定期的に顔を合わせて欲しいとお願いされていたのに、なんやかんやで前回の面会から一月半ほど経ってしまったから。
なんせ怒濤のスケジュールだったからな…。
しかしその事情は彼も把握しているので、咎めるような感じは見受けられない。
『それでは今週の土曜日、13時に事務所にお伺いしてよろしいでしょうか?』とメールした。
『了解』
すぐさま簡潔なレスポンスが届き、それを確認した所でケータイの画面を待ち受けに戻してバッグに仕舞う。
「さて、午後も頑張りますか」
自分自身にそう活を入れてから、庶務課へと向かうべくロッカールームを出た。
「私、今度の土曜日お出かけしますので」
無事に仕事を終えて帰宅し、夕飯を食している時に、遅れてリビングに入って来た貴志さんにさっそく報告した。
「なのでお昼から夕方にかけて姿を見かけないと思いますが、気にしないで下さいね」
「そうなんだ。お友達と?」
「あ、いえ。え~っと…」
「あ、ゴメン。無理して答えなくて良いよ」
言い淀んだ私を見て貴志さんは急いで言葉を繋いだ。
「余計な詮索はしない約束だったもんな。分かった。行ってらっしゃい」
「はい…」