化学恋愛
1ℓ
俺の名前は、椎名 柚月。
高盛高校2年生だ。
毎日楽しいし、友達も多いし
恋もしている。
まぁ、叶うはずの無い恋なんだけど。
相手は科学の先生の葛西 悠美先生。
教師と生徒だから仕方ない。

今日も学校に行く。
学校には友達と登校する。

「しーな!遅れてごめんっ」

こいつは友達の松木 大地だ。

「おせえよ、早よ行くぞ〜」

俺が言うと松木もおう!と言って
ついてくる。
くだらない事を話しながら
学校に行く。

昼休み
葛西先生は教務室ではなく
実験室でパンを食べている。
俺もいつも実験室でパンを食べる。
もちろん実験室が好きなのではなく
葛西先生に会うためだ。

「しつれーしまーす」

俺は実験室の椅子に座った。
試験管やシリンダー、
フラスコやビーカーなど
色んなものが置いてある。
先生が遅かったから俺は
先にパンを食べることにした。

ゴホッゴホッ

パンが喉に詰まった。
やばい、息できねぇ。
手を伸ばすとペットボトルがあった。
俺は急いでキャップを取って
口に流し込んだ。

ゴクッゴクッ

何とか助かった…。
でも何だろう、この味。
すっごい甘酸っぱ…
ん?…苦いんだけど。

ガラガラっ

「失礼します。」

1人の少女が入ってきた。
たくさんのノート?を抱えている。
何ていうか…すっごい可愛い。
見た目は髪は長め、地味めで
化粧っ気がなくて華奢で、
……………………うん、そーでもない。

でも何だろう、ドキドキするなぁ。
胸が痛い。

「何です…?」

少女がこっちを向いて言った。
その時始めてその少女を
ガン見していたことに気づく。

「な、何でもねぇ。」

俺が言った。
少女は教卓の上にノートを置いた。

ガラガラっ

「やぁやぁ、椎名くん
いつもありが…………」

先生が俺を見て固まった。

「……それ………の、飲んだ?」

先生が凄い顔で言った。
俺はコクンと頷いた。
何でだろ、ドキドキしない。
先生はさらに目を開いて
口を開けて言った。

「………飲んじゃったか……」

「これ、何なんですか?」

俺が言うと先生は
こっちを向いて言った。

「まぁ、惚れ薬みたいなものだよ…。」

……………え?
< 1 / 10 >

この作品をシェア

pagetop