化学恋愛
2ℓ
惚れ薬…?

「ちょっと待って、先生、
何作ってんの!?惚れ薬!?」

俺が声を荒げて言うと先生は

「はっはっはー科学の先生なら
惚れ薬だって簡単に作れるのさ!」

そう言って先生は笑った。
という事は先生が作ったのだから
先生に惚れるのか!?

「そして、その薬は飲んで
一番最初に見た人間に惚れるぞ!」

先生は自慢げに言った。
でもどこか少し、焦ったような顔だ。

「あー、なるほど!理解できました…
…………って待ってうっそ……
なら俺はそこの女子に惚れるのかっ!?」

俺はかなり驚いて言った。
少女はノートを置いて
一緒に話を聞いている。
先生ははっきり言って
マッドサイエンティストみたいな
人だから、惚れ薬くらいは
作れると思っていた。

「そーゆーことだね☆」

先生はウインクして言った。
う、嘘だろ…。
でも、先生の事ずっと前から好きだし
あの女子に惚れる何てことは無いはず。

「そんな事あるわけ
ないのですよ。」

少女が言った。
うん…………か、可愛く感じる…。
な、何故だ。

「どーやったらそんな
事になるんですか…?」

俺が言った。

「人間の好意というのは60%が
その人の匂い、25%が見た目、
5%が記憶、残りの5%は性格や癖、
残りの5%はその他で
構成されているんだ。
だから、一番最初に会った
人間の匂いをいい匂いとして
植え付ける事によって
その人のことを60%好きにさせる。
そして60%好きになればあとは
何もしなくても100%好きになるのだ!」

先生は薬のメカニズムを答えた。
かなりのマジレスだ。
考え方が完全なマッドサイエンティストだ。
というかそんなことよりまずいだろ。
俺…この子を好きになるのか…。
いや、ならない。
なるもんかっ絶対に先生の事
好きになってやる。

「というか先生、この薬、
解除できないのですか?」

少女が言った。
そうか、確かに作れるなら
解除方も分かるはず。
先生が少女の方を向く。

「んー、無理だね。」

嘘だろ………。
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