好きな人の好きな人。【完】



「なんで...なんで?」


今にも泣いてしまいそうなくらい、

声が震えた。



「あいつ?好きなやつって。」


いとも呑気に話すそいつに苛立ちが募る。


「だったら!?

どう責任とってくれるわけ!?」


もう泣いてることも気にせずにキッパリと言い放ってしまった。

するとそいつはそんなことも気にも留めないように


「 ならなおさらだから。

周りの男の恋愛対象に入ってるって事を
男には分からせないとなんねーの。


あと、男ってのは人の物のほーが価値が高く見える。」


だろ?と勝ち誇った顔でこちらを見てくる。



それでも、一度腹がたったらもう止まらなくなるわけで。



「男のルールとか、知らないから!

先輩にちゃんと誤解といてくる。」



どうしても、先輩だけには勘違いされたくなかった。



< 16 / 123 >

この作品をシェア

pagetop