好きな人の好きな人。【完】
「なんで...なんで?」
今にも泣いてしまいそうなくらい、
声が震えた。
「あいつ?好きなやつって。」
いとも呑気に話すそいつに苛立ちが募る。
「だったら!?
どう責任とってくれるわけ!?」
もう泣いてることも気にせずにキッパリと言い放ってしまった。
するとそいつはそんなことも気にも留めないように
「 ならなおさらだから。
周りの男の恋愛対象に入ってるって事を
男には分からせないとなんねーの。
あと、男ってのは人の物のほーが価値が高く見える。」
だろ?と勝ち誇った顔でこちらを見てくる。
それでも、一度腹がたったらもう止まらなくなるわけで。
「男のルールとか、知らないから!
先輩にちゃんと誤解といてくる。」
どうしても、先輩だけには勘違いされたくなかった。