好きな人の好きな人。【完】
「なんなの、あんた。」
そこにいたのは、先輩ではなく、中庭であったあいつだった。
「よっ、メイド服着てねーとかマジおもんねえ。
笑ってやろうと思ったのに。」
どこまでもムカつく言動は忘れてないようだ。
「…なんで私のクラスを知ってるわけ。」
「先輩じゃなかったからって、
そうムシャクシャすんなよ、空。」
そんな分かりきった顔に
図星すぎて何も言い返せない私。
おまけに見破られたことの悔しさが押し寄せてくる。