好きな人の好きな人。【完】



そのまま、何も言えずにそいつについて行った。

すると前方を指さして

「なー、あそこのお化け屋敷入んね?」

なんて軽々と言う。


「いや、ムリ。」

「空、怖いの無理なんだ?」


そういってニヤッと笑い出す。

上機嫌だと言わんばかりにグイグイと手を引っ張っていく。


「…うるさい。

あんたのその顔、やめて。」


「はいはい、ほら、いくぞ。」


男の力にかなうわけも無かった。



< 45 / 123 >

この作品をシェア

pagetop