好きな人の好きな人。【完】
どんな男子を見ても、
先輩を知ってからはキュンともすんともいわなくなった。
もちろん、出来ることなら無謀な恋より現実的な恋をしたかった。
それでも、先輩の微笑む顔を見たら
諦められないのだって仕方ない。
「まー確かに風早先輩はかっこいーけどさ…
そんなんじゃいつまでたっても立ち直れないよ?」
本当はそんなこと十分わかってる。
それでも気持ちは素直で、
先輩にしか胸が高鳴らないのも事実。
遥香がもーと唸っていると、お昼の終わりのチャイムが鳴り黙々と席へついていった。
でも、こんな状態の私が授業をまともに受けれるはずもなく
あっという間に放課後になったのは言うまでもない。