レンタル彼氏
「あっ!主任!
夜の仕事何時からですか?」
「うん?夜の仕事?」
「はい 水口さんが行かれないから
華がないからって」
「あ〜あ あれね
計画ぶち壊し」
「商談がダメになっちゃたんですか?」
「うん そんな感じ」
「残念でしたね」
「ってかさぁ
恋人同士になったのに
敬語とか主任とか
堅苦しくない?」
「こ・恋人ですか???」
少し声が大きくなる。
「あっ。。。違うわ」
「違う?」
「夫婦 ふ・う・ふ」
「えーーー夫婦???」
「いちいちリアクションデカすぎる
結婚すんだから夫婦だろ」
「あ・・・実感なくて」
「先が思いやられるわ」
「すみません」
「ほら!また!敬語!
次やったら罰を与えるぞ!」
「それだけは勘弁してくださーい」
長く片思いしてたから
こうして恋人になれたなんて
いまだに信じられなくて
まだドキドキしてる。
「あっ!
今から会社に帰らないと
円香はどーする?」
円香。。。
名前を呼ばれただけでも
ドキドキのあたし。
「あっ 都合のいい場所で
降ろしてくれたら家に帰りますけど」
「帰るわけ?」
「はい・・・あっ うん
行くところもないんで
家に帰って寝るかな?」
「暇なら報告がてら
会社に一緒に行こう」
「今から?
えっ?さっそく???」
「いつかは言わないといけないんだから
早い方がいいだろ」
「で・でも
みんなに・・・迷惑かけたし
なんて言えば・・・
美奈先輩には怒られるぅ」
「何を心配してんだよ
オレが守ってやるから」
ーーー守ってやるーーー
そう言われて会社に
向かうことになったのだ。