レンタル彼氏
プロポーズ


車が着いたのは
エアポートホテル。


「ここ?」


「そう」


「エアポートホテル?
ここで内装工事の話があるとか
そう言ってたよね?」


「そう」


「内装工事は嘘で
食事は予約してたってこと?」


「そう」


「じゃあ 初めからご飯行こうって
誘ってくれればいいのに」


「そう言ってたらお前
ここへ来てたか?」


「あ・・・まぁ・・・
今日の日じゃなければ?
今日は本当は手術・・・だったから」


あたしに仕事だと命令して
連れてこようとしていた。


「オレに嘘つかせるってなぁ」


「別に嘘ついて!って言ってませーん」


「そーじゃなくて!
あっ!やめよう」


でももう そんなのどうでもいい
こうして今 ここに
居れること事態が幸せだから
と主任は続いた。


「乾杯!」


食前酒で乾杯。


「あっ!そうだ
誕生日おめでとう」


さっき帰りにお店に寄って
買ったプレゼントを渡した。


「余計な気を使わせたな
でもありがとな
開けていい?」
と 言うがあたしの返事を聞く前に
さっそく開けている。


中身はエルメスのネクタイ。


「ネクタイ・・・」


だんだん声が小さくなった。


「えっ?嫌だった?」


「いや ネクタイ送る意味知ってる?」


「うん?何?」


「どーせそんなことだろうな
お前らしいわ」


「え?なに?」


「あなたを縛りたい
あなたに首ったけ・・・
とかとか色々」


「あっ。。。深い意味なくて
帰り道にあったお店に立ち寄って
あっ!これでいいかな?って」


「どうでもよかった感じ?」


「いや・・・そーじゃなくてぇ
時間がなくて・・・
不必要だったら部屋にでも飾ってて
今度別物を探すから」


「バーカ!不必要なことないわ
明日から付けさせてもらいう」


「あ・・・それはどーも」


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