レンタル彼氏


「藤堂たちの向かった先は
どのホテルかな?と思ってさ」


「え・・・」


「気になるでしょ?」


「別に」


「そろそろさぁ 白状したらどう?」


「何がですかぁ」


この尋問ヤバすぎる
もう逃げ道無さそうな勢い。


「藤堂のことよー」


「主任が何か?」


あたしも一生懸命
尋問に負けないように
頑張っていたが
「認めるまで帰んないからね」
と言われてついについに
美奈先輩に負けてしまった。


「美奈先輩さすがです!
負けました」


「でしょ?
あんたの藤堂を見る目がハートだもん」


「ハートですかぁ?」


「そう!乙女チックとでも言おうか?
それをあいつは・・・
気づいてないんだよね」


「気づいてなくていいです!
別にあたし告白しようとか
思ってませんから」


「はぁ?じゃあ何で好きでいるの?
好きならさぁ
一緒にいたいとか自分だけ
特別な存在でいたいとかないの?」


それをして振られたら
今の関係が壊れるから
今のままでも幸せだと説明すると
水口さんと付き合ってるのを
目の当たりにしても幸せなのか
それでも好きで居続けるのかと
美奈先輩は言う。


「やっぱ水口さんといい関係ですよね?
まぁお似合いですものね」


「あいつさぁ
口では女は遊ぶ相手がいればいい!
なんて言ってるけど
そんな遊んでないと思うんだよね
そんなやつじゃないし」


普段あまり主任のことを褒めないのに
今日は本人がいないせいか
褒めると言うかなんというか。。。
美奈先輩には直接言えないけど
ちょっと気持ち悪い。






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