レンタル彼氏
電話を切って出るのはため息ばかり。
「どーしたの?
何か変わった事?」
「うん・・・まぁ・・・」
「まぁってぇ」
「うん・・・かなりの
緊急事態」
落ち込むあたしに華子は
「華子さんに話してごらん
何か1つでも
解決するかもしれないでしょ」
少し冗談を交えて聞いて来た。
「あたしバカな女なんだよ
笑わないでよ」
「今更言われなくても知ってるし」
「もっ!!!」
「うそうそ」
あたしは華子に全部話した。
「あははっ
笑うしかないね」
「笑わないでって言ったのにぃ」
「だいたいねぇ
友人の前で見栄張ることないでしょ
おまけに旅行行くだとか」
「だってぇ・・・
本当に計画実行するとは
思わないしぃ
予約する前に普通 都合聞くでしょ?」
「それは任せたからでしょ?
任された側からしたら
今更何言ってんの?って感じよ」
「だよね」
「あっ!いい考えがあるじゃん
旅行まで2ヶ月あるでしょ
彼氏を見つければ?」
「はい???
ここんところ2年も彼氏できないのに
そんな2ヶ月で出来ないわよ
それにあたしは・・・
あの人を超えるくらいの
好きになれる人現れないと・・・」
「ですよねぇ
片思い中だもんねぇ
告れば?」
「無理!
あっ!そうだ!
華子一緒に行ってくれない?
彼は都合が悪いから
友達連れてきた的な
旅行費はあたしが持つからさ
あ〜よかったぁ
悩まなくて済むわ」
「いやよ!めっちゃ気まずい」
「そこをなんとか!
華子さんよろしくお願いします」
右手を差し出した。
が・・・その手は
払い除けられた。